2022年11月11日金曜日

正しい知識が大事

 みなさん、こんにちは

保健師 竹田です。

気持ちの良い秋晴れの日が続いていますね。来週は気温が下がるようですので、温かくしてお過ごしください。

11月13日から19日まで全国糖尿病週間が開催されます。毎年、11月14日を含む一週間を「全国糖尿病週間」として、全国各地で一般向けの講演会や健康相談、街頭での広報活動などを実施しています。

2022年のテーマは「アドボカシー ~偏見にNO!~」


アドボカシーとは、「権利擁護」や「代弁」などという意味を持つ言葉。
糖尿病領域においては、患者の権利を守り、不当な偏見をなくすために医療者と患者が共に行政や社会の理解を得るために行う活動のことをいいます。

糖尿病は、わが国では成人の4人に1人が関係する一般的な病気です。しかし残念ながら、社会における糖尿病の知識は正確なものばかりではありません。

糖尿病に対する社会的偏見は、不正確な情報・知識に基づく誤った認識(ことば)により生じることが多く、病態を正確に表していない病名や、糖尿病医療で使われる不適切な用語の使用によるマイナスイメージの拡散により、糖尿病のある人は自らに非がないにもかかわらず、社会から負の烙印(スティグマ)を押されます。

そして、こうしたスティグマを放置すると、糖尿病であることを周囲に隠す→適切な治療の機会損失→重症化→医療費増→社会保障を脅かす、という悪循環に陥り、個から社会全体のレベルまで、様々な影響を及ぼすことになります。

糖尿病とは


食べ物に含まれるブドウ糖は体内に取り込まれると、エネルギーとして利用されます。しかし、インスリンの作用が弱いとブドウ糖(血糖)を上手く利用できず、血糖値が高くなります。このような状態が続くと様々な合併症を発症します。糖尿病と診断された人は、定期的に医療機関で受診してください。

糖尿病の合併症


網膜症
高血糖が続くと網膜の毛細血管に障害が起きます。進行すれば失明の原因になります。末期になるまで自覚症状はほとんどありませんから、定期的な眼底検査がとても重要です。

神経障害
高血糖が続くと神経の働きが障害され、主に下記のような障害が発生します。

末梢神経障害:足のしびれ、冷え、つり
自律神経障害:立ちくらみ、排尿障害、便秘、下痢、勃起障害
足部:足の感覚低下、足潰瘍、足壊疽

腎症
高血糖が続くと糸球体に障害が起きます。初期には尿アルブミンが、障害が進むにつれ尿蛋白が増加します。新規に人工透析を始める人の約半数は糖尿病腎症が原因です。


糖尿病の一次予防

糖尿病の発症自体を防ぐことを、糖尿病の一次予防といいます。

1、バランスのとれた食生活 (総エネルギーと脂肪の摂取量に注意)
2、夜食をしない、間食をしない
3、アルコールはほどほどに
4、適正な体重の維持
5、毎日の食後の歩行(30分位)
6、ストレスの解消
7、禁煙または節煙


愛媛県でもライトアップやイベントが行われます。
https://aitoukyou.m.ehime-u.ac.jp/

ぜひこの機会に、正しい知識による理解を深めていきましょう。

今日も一生健命 竹田