2019年1月18日金曜日

がんの新規患者について

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

インフルエンザが増えており、注意報の基準値を超えているそうです。
うがい、手洗いはもちろん、規則正しい生活を心がけ、栄養にも気をつけインフルエンザ予防に努めましょう。

厚生労働省は2016年、新たにがんと診断された患者数は99万人を超えたと発表しました。
これは全国がん登録という、がん患者の情報を国が一元管理する制度であり、今回この制度による初めての集計でした。

集計結果によると、2016年のがんの新規患者数は99万5132人で、法施行前の登録をもとにした2015年の患者数89万1445人に比べ、10万3687人多いという結果でした。

部位ごとの患者数をみると、大腸15万8127人(15.9%)、胃13万4650人(13.5%)、肺12万5454人(12.6%)の順に多く、15年に比べると順位は同じですが、全体に占める割合は胃や肺で下がっていました。逆に大腸は0.4ポイント上がっていました。



この集計結果では、がんにかかる割合(罹患率)に地域差があることも明らかになりました。
人口10万人当たりの罹患率で、都道府県別で最も高いのは長崎県の454.9で、秋田446.3、香川436.7の順に多く、最も低いのは沖縄の356.3で、愛知367.5、長野367.6でした。
全国平均が402.0で、愛媛県は425.3という結果でした。

地域によって罹患率が異なる理由は明確ではないですが、生活習慣の影響も指摘されます。
胃がんは、食塩の摂取量が多い東北地方や日本海側で目立ち、肺がんは北海道など喫煙率の高い地域に多い傾向がみられます。
それぞれの地域で、どのがんの罹患率が高いか分析し、予防対策につなげていく必要があるといわれています。

大腸がんの発生は、生活習慣と関わりがあるとされています。
赤肉(牛、豚、羊など)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)の摂取、飲酒、喫煙により大腸がんの発生する危険性が高まります。

がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形、感染予防が効果的といわれています。
大腸がんを予防するには、食物繊維を含む食品の摂取が効果的であることがわかっています。結腸がんの予防には、運動も効果的です。

便潜血検査は、がん死亡率を減らす科学的根拠があり、安全、簡単、安価な検査です。
検査の結果が「要精検」となった場合は、かならず精密検査を受けましょう。精密検査では通常大腸内視鏡検査を行います。
がんは1回の検診で見つからないこともありますので、毎年定期的に受診してください。

また、血便、腹痛、便の性状や回数の変化など、気になる症状が続く場合は、次の健診を待たずに医療機関を受診してください。

今日も一生健命  竹田